US-NGFの情報では、ゴルフに対するイメージは、
この10年でソーシャルメディアによって大きく改善されたと伝えられています。
ゴルフ人気がある現在であっても、
米国人の7人に1人しかゴルフをしていないのが実態です。
米国では、得てしてゴルフをしない人は、ゴルフに対して否定的な感情を持っている傾向があり、
ゴルフ場の数がマクドナルドやスターバックスの数より多くても、
こうした傾向に変化はありませんでした。
しかし、昨今のソーシャルメディアにより、ゴルフの楽しさや魅力が伝えられ、
大きな影響を与えていることが報告されています。
PGAプロゴルファーのブライソン・デシャンボーについて例を挙げれば、
彼がプロトーナメントでホールインワンした映像が一度きりしかテレビで放送されなかったに対し、
彼が自宅の裏庭で100ヤードをホールアウトする映像は、
TikTokで1億回以上も再生回数を記録しました。
これはソーシャルメディアによって、ゴルフ本来の楽しさを、何百万人のゴルファーだけでなく
ノンゴルファーへと共有されていることは注目に値することです。
今は、よりゴルフをポジティブで楽しいものにソーシャルメディアが変えたと言えるでしょう。
そういったことから、この10年間で7000〜8000万人の米国人が
ゴルフに対する否定的な見方を捨てたとも言えるのです。
大不況(リーマンショック)後の2013年のUS-NGF調査では、
ゴルフを「退屈」「陳腐」「気取っている」「威圧的」と、否定的な時代でした。
昨今も、国民の85%はゴルフをしないノンゴルファーであることには変わりはありませんが、
ソーシャルメディアによって、
パンデミック前の2019年から30〜40%もゴルフに対する評価が上がり、
ゴルフは「楽しい」「エキサイティング」「魅力的」「クール」なものへと変化を遂げたのです。
実際にゴルフ場でプレーしなくとも、ゴルフに興味を持つ人は、
近年1億2500万人に急増しているそうです。
ソーシャルメディアを通して、ゴルフの楽しみ方が多様化しており、
ゴルフ場でのプレーだけでなく、ゲームや媒体、ソーシャルメディアを通して
ゴルフ自体に興味を抱き、多面的に体験をすることが可能となっています。
これらを鑑み、US-PGAツアーでは、
有名人やプロアスリート、コンテンツクリエーターを起用して「クリエイターカウンセル」を結成し、
次世代を獲得すべく議論を重ねているそうです。
日本のゴルフにおいても、
ソーシャルメディアによって、ゴルフ人気が高まる可能性が十分にあります。
ただ、その際、ゴルフ人気を一時的なのもので終わらせないためには、生涯に亘り楽しむことができる
ゴルフの魅力を正しく伝えることが重要となるのではないでしょうか。
NGFのゴルフプロフェッショナルにおかれては、
ソーシャルメディアを活用したご自身の情報発信において、
是非、こうしたゴルフの魅力を伝える要素を取り入れていただけると良いかと思います。
NGF FAR EAST
代表 宮田 万起子